各部署紹介

院長挨拶

隠岐島前病院 院長 白石吉彦

 隠岐は島前(人口6000人)と島後(人口18000人)よりなり、本土の境港港または七類港から50Km(島前)〜70Km(島後)、フェリー(2〜3便)で2.5〜3時間離れています。冬季を除き高速船(1〜3便)を利用すれば1〜2時間(経路による)です。

 島前と島後はフェリーでおよそ1時間ないし2時間、最短距離で約15Km離れています。

 島前は西ノ島(西ノ島町3200人)、中ノ島(海士町2200人)、知夫里島(知夫村600人)の3島に分かれています。

 島前は対馬暖流に洗われる西海岸に高さ200〜300mクラスの断崖絶壁が続き、西ノ島の国賀、知夫島の赤壁などは、四国の足摺岬や九州の佐多岬に比べても、西日本第一の海岸景観です。また海士には後鳥羽上皇、西ノ島には後醍醐天皇・文覚上人の遺跡や伝説が残る「太平記」の島です。

 島前の3島には開業医がなく、医療機関は各島にそれぞれ町立浦郷診療所、町立海士診療所、村立知夫診療所があります。また3島の中核的医療機関として、1982年に島前町村組合立島前診療所が設立されています。H13.3.26より増改築により現在隠岐島前病院となりました。現在島前で入院可能な施設は、この隠岐島前病院の44床だけです。

 隠岐島前病院は、島前診療所時代から島前地域の中核的医療機関として役割を果たしています。常勤医師は総合医が6名で複数制をとりながら、内科、小児科、外科外来を行っています。産婦人科、耳鼻科、眼科、精神科,整形外科のパート診療を行い、標榜診療科目は合計8科目です。

 近隣の浦郷診療所、隣島の知夫診療所とは医師の勤務を相互乗り入れし(地域医療支援ブロック制)、医師を離島勤務の孤独感やストレスから守るとともに、地域全体を複数の医師でカバーできるよう勤めています。また、診療所は平成18年度から、当院は平成20年6月からWeb型の電子カルテの運用を開始しました。診療所病院間でもカルテ情報が共有できる体制とし、緊急時や医師不在時にも医療情報が途切れないよう工夫しています。

 診療機器は上部下部内視鏡、腹部・心・表層エコー、デジタル透視、レントゲンに加え、平成25年1月より16列ヘリカルCTを導入し、提供できる医療サービスのさらなる向上をめざしています。また、西ノ島は高齢化率40%と介護の問題も避けて通れず、関係諸機関と連携をとりながら、保健医療福祉として一元化したサービスを提供できるよう取り組んでいます。

隠岐島前病院 院長 白石吉彦

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